前回の投稿からだいぶ時間が空いてしまいましたが、仕事も落ち着いて来ましたので、久しぶりにブログ更新致します。ウェブショップはちょくちょく新商品追加しているのですが。。。。最近のトレンドはテール系ですね。4月より施行されるナンバー縦付け禁止の影響か動きが激しいです。人気のある物はウェブショップアップロードと同時に嫁いで行ってしまいますね。ウェブショップ掲載品以外にも在庫しているパーツ御座いますので、何かお探しの物が御座いましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
本日はstelling & hellings(ステアリン & ヘリングス←発音的にははstɛ́lɪŋですね。）について書きます。
stelling & hellings(ステアリン & ヘリングス)
1940年代後半からから1950年代前半にミゼットレースで活躍したMack Hellingsにりよ設立されました。Mackは1915年にアイオワで生まれ、1935年にLAに引っ越し1937～1939年までの二年間バイクレーサーを生業としていましたが大きな成果を出す事が出来ず、1939年後半にバイクレーサーからミゼットレーサーへとジョブチェンジを行いました。このジョブチェンジが功を奏しミゼット界のトップレーサーへと上り詰めて行きます。レーサー業で勝ち得た資金を元に1945年頃よりガレージワークでバイクパーツの販売を開始し程なく、車のパーツ販売を開始致しました。ミゼットコースなどの悪環境の中でエンジンに悪影響を及ぼす事無く、性能の低下も少ないオールウェザー用のエアクリーナー(ベル型)がヒットし一躍有名になり ました。当時はミゼットに限らず数多くのHOTORODでも使用されておりました。
1950年11月に販売されたMotor Trendに掲載されていた広告となります。当時はキットカーも販売していました。
広告をご覧頂ければ解りますが、設立当初の社名はHellings Companyでした。この広告を掲載した約一年後にMack Hellingsは飛行機事故でこの世を去ります。享年36歳の若さでした。
彼の死Hellings Companyは当時Hellingsと交流があったRobert John Stellingに引き継がれ、1956年には拠点を North HollywoodからBurbankへ移動しました。この移動を期に社名をHellings Companyかstelling & hellingsへと変更致しました。Robert John StellingはHellings Companyを引き継ぐまでの間、ミゼットレースカー用のエンジンパーツの生産販売を行っていました。1940年代後半に販売したブリーザーなどが有名です。
良くstelling & hellingsの商品を40年代や50年代前半の物と勘違いして販売している所を見ますが、1950年代後半に設立された会社ですので、それ以前はありえないですね。因みにstelling & hellingsの名前でハンドルを売り出したので60年代中頃からです。会社は2001年まで在りましたので、最近販売されたハンドルをヴィンテージ品と勘違いして販売している所も良くみかけます。
stelling & hellingsは設立当初ミゼットカー用のパーツを販売していました。当時のカタログを見てみるとエンジン回りの小物の販売がメインだったようです。hellings companyの代表作でもあったエアクリーナーはロゴをstelling & hellingsに変え引き続き販売されました。ブリーザーも同様にロゴをstelling & hellingsに変更して販売されました。私の記憶が正しければ80年代後半まで生産されていたはずです。
↑こちらは1940年代に生産されたオリジナルのstellingブリーザーとなります。
日本ではstelling & hellings=バイク用のハンドル的なイメージが強いですが、アメリカではstelling & hellingsと言えばエアクリーナーを思い浮かべる方の方が多いですね。
因みにメーカーロゴの髭のおっさんがMack Hellingsです。バイクに乗る為のヘルメットじゃなくて、ミゼットカー用のヘルメットなんですよー。
当時の資料を元に色々と掘り下げて書いてみました。
この記事、果たしては需要はあるのでしょうか?