クロスボーンヘッドライトリペア|ガイド・Guide

リペア及びクリーニング作業を行いました。

アメリカのスワップで購入してきたGuide製クロスボーンライトとなります。誰がいつクロスボーンと呼び出したのかは解りませんが、レンズガードがクロスしているので、そのように呼ばれているようです。正確にはクロスではなくプラスですね。

名前はともかく、個人的にもかなり好きなライトです。70sチョッパーやカスタム系の車両に一番合うヘッドライトだと思います。手にして頂ければ解ると思いますが、この時代のGuide製品は作りが良いです。メッキも厚くボディーの合せもしっかりしています。全てにおいて現在のパーツとは一線を越えた出来かと思います。生産から50年近く経過していますが、手入れさえして頂ければ一生使用して頂く事も可能です。この素晴らしいライトを当時と遜色なくご使用頂けるよう、当店では販売前にリペアやクリーニングを行ってから販売を行っています。商品欄に点検済みや点灯確認済みと記載されている商品は追加工なしで車両にインストール可能な状態まで仕上がった商品となります。なるべくオリジナルのパーツを使用し再生を行うようにしていますが、日常使いに問題の出そうなパーツは事前に交換を行います。具体的にはソケット交換、配線の引き直し、ガスケット製作などです。再生用のパーツもミスマッチが起きない様にチョイスを行い作業を行います。50年代以前の物は布引ワイヤーを使用し、70年代のガスケットであればコルクではなくラバーを使用します。配線の色は当時のカラーコードを元に選定を行います。時代相応のパーツを使用してオーバーホールを行う事により、車両とのミスマッチが起き難くなると考えているからです。同業者の方には拘り過ぎだとよく言われますが。。。

作業に熱中してしまい一部工程が抜けてしまいましたが、before&afterで写真をアップロード致しました。

入荷時

全体的にくすみ疲れ果てております。。

ボルトなどの締結具を取り外します。錆びて固着していますので、取り外した後にダイスにて再度山の修正を行います。必要に応じ新しい物と交換も行います。奥に見えるのがマウントステーです。本体同様にくすんでいます。

このライトの弱点でもあるレンズとガスケットとなります。大分疲れ果てていますね。。。レンズにガスケットがへばり付いていますので、温めながらガスケットが切れない様に少しずつ剥がして行きます。レンズはプラスティック製です。紫外線やライトの熱によりクラック(線状の細い亀裂)が入ってしまっている物が多いのもこのライトの特徴です。新品NOSレンズも探せますので、お探しの方はお問い合わせ下さい。

本体からライトユニットを抜き取りました。ガスケットがちゃんと機能していたので、リフレクター面はしっかりしています。ガスケットが傷んでいるユニット内に入り込んだ湿気によりリフレクターの蒸着メッキが剥がれてしまいます。リフレクター面のメッキ剥がれはヴィンテージライトに良くある症状なので、確認してからのご購入をお勧め致します。リフレクターのメッキに痛みがある物はソケットやライトハウジング本体も腐ってしまっている物が多いです。