なぞのテールライト
つい先日昔から付き合いのある白人のおっさんからオリジナルのクロッカー入ったけど要る?って連絡が在ったのですが。。笑
へぇー。オリジナルのクロッカーなんて珍しいね~。と思いながら高いことを承知で価格を聞いてみたところやはり高い。 驚くほど高い。BTEが何個も買えてしまうほど高い。 笑
そりゃそうだ。世界で一番高いバイクに使われているライトだもんね。まぁ諦めますわ。てなわけで。 欲しいけどこんな高いの買えないよーって返信をしたら、お前が欲しいって言ってたから探したんだぜと。。。はて? いつそんなこと言ったっけ?と思っていたら2007年に僕が送ったメールのPDFが添付されてきました。
うーん。確かにオリジナルのクロッカー見つけたら教えてって書いてある。。でもさ。見つけた教えてとしか書いてないじゃん。 誰も買ってきてなんて書いてないじゃん。しかも予算全然オーバーしてるし。10年以上前の話だし。 てか良くメール削除しなかったな。笑
そんなわけで断れなくなってしまったので、価格交渉の末オリジナル(??)クロッカーテールを入手しました。 正直送られてきた画像を見たときこれ本物なの?って思ったんですが、昔からの友人に偽物やんけ!!なんて言えるわけもなく。。。笑
大人の付き合いで購入。
なんでオリジナルじゃな無いと思ったかというと。。。。まず表面が荒れすぎ。本物はポリッシュされてます。 だいたい販売されていた当時からすっごく高い車両なのにこんなズタボロの状態の訳ないじゃん。職人が手で仕上げてるでしょ!! そしてテール部分の形状が明らかにおかしい。本物はもっとびよーんと伸びてます。なのにこれは。。。切れてる。しかも形が変。
なんだかな~。。。
でもこんなリプロ感が半端ないライトですが、おや?っと思うディテールも兼ね備えているのですよ。
まずはレンズ。これはビンテージー品です。そしてレンズクリップイイ感じに錆びてます。笑
あとナンバーステーの形状これは現在販売されているリプロ品にはない形をしています。そして非常にオリジナルに近い形をしています。 ってもオリジナルは持っていないので、画像での比較ですが。
とっ。
モヤモヤした気持ちのまま購入したライトがいつの間にか日本に到着しました。
んで。
これがそれ。
なんとも言えませんな。。。笑
この感じ。
今、世に出回っているリプロ品と比較してみることにしました。 まずは一番気になるテールの部分。
リプロ品の画像は拾い物です。
リプロはシャープですが、僕のはずんぐりしています。ボルトの位置から見て完全に違うものですね。 ほかのリプロも見てみましたが、すべて僕の物とは違う形をしていました。
そしてここ。ナンバープレートを取り付ける所の形状。 これも完全に違います。リプロは大きいですが僕のは小さいです。裏面もかなり違う形状をしています。どちらかというと僕のやつはBTEに近い形をしていますね。
とりあえず、最近のリプロではなさそうです。 ネットをうろうろしていて見つけたのですが、最近のリプロクロッカーはオリジナルより小さく 作られているらしいです。 つまりこれはどうなのよ?
てなわけでサイズの調査をしたところ。。。
リプロとは違うサイズです。なんか本物な気がしてきたけど。。。 でもテールのシェープがオリジナルとは違うしな~。なんて裏面を眺めていて気が付いたんですが、 テール部分の板厚が凄く偏芯しているんですよね。なんだこれ?って思ったんですが、 もしかしたらオリジナルのクロッカーのテールの部分を切ってしまったんじゃないかなと?
それかMADなアメリカ人がオリジナルを模擬して作った超小ロット品
何気なくレンズを外してみたら、二重れんず。これは1930年代のライトによく見られる構造です。
GuideのModel-AライトとかKingbeeもこの辺の時代はすべて二重レンズが使われています。本体の底面には貫通穴が開いており、これはレンズ内に入った水を
外に出すためについている物です。ガスケットの質が良くなった現代の物には不要なディテールです。
そして。テールビスですが、明らかに溶接で肉盛りをしています。おそらく、本物のクロッカーをリシェイプしてビス穴がなくなってしまったので、裏に肉盛りをしたのでしょう。
なんてこった。本物じゃねーか。って自分では思うことにしています。
はい。