以前、違う記事(色々なヴィンテージライト②)でYankeeについて書くと言ったまま放置してしまいましたので書きました。
ヴィンテージ乗りのヴィンテージフリークであれば一度は耳にした事があるYankee社ですが、皆様はYankee社の正式名称をご存知でしょうか?もしご存知の方いらっしゃいましたら、かなりのビンテージフリークとお見受け致します。もちろん知らなくても問題御座いません。むしろ知っている方の方が少ないかと思います。そんなYankee社について書きましたので、よろしくお願い致します。
まず初めにYankee社の正式名所はYankee Metal Products Corpとなります。Yankee Corpでは無いのです。YankeeとCorpの間にMetal Productsが入ります。なぜMetal Productsが入るのかは後程説明致します。
Yankee Metal Products CorpはアメリカNY初の企業となります。1915年に設立され、最終的にはR.E.Dietzに
吸収合併という形で幕を閉じました。R.E.DietzにYankeeが吸収されたのが、1983年の事ですので実質Yankee社は68年間に渡り色々な製品を世に提供し続けていた事になります。度重なる戦争や世界恐慌を経験したYankee社にとって激動の68年間だった事でしょう。
1915年設立当初はミラーの販売を行っていましたので、社名にMetal Productsと入っています。ミラーはメタルですからね。最近はプラ製のミラーもありますが。。正式な資料は無いのですが、設立当初は車用のミラーではなく、飛行機用のミラーを生産販売していたようです。
その後ヘンリーホードの自動車革命等あり、一家に一台自動車が在る時代がへと変わって行きました。自動車アクセサリーの需要が増えた事により、Yankee社も自動車用のアクセサリーの販売を行うようになりました。といっても、一般的な乗用車用では無く、トラックなどの商業車向けの製品が多かったようです。下の写真の物は1950~60年代のトラック用マーカーとなります。積み荷の積み下ろし時にレンズが割れないようレンズが少し奥に入り込んだ形状となっています。サイズ感やデザインが良いため、当店ではこちらのサイドマーカーをバイクのテールランプ流用ベースとして販売しております。
マーカーとなりますので、シングル球用のソケットがインストールされています。シンプルな構造なので簡単にダブル球用のソケットに変更可能です。テールライトとして使用される場合はダブル球ソケットに変更してからご使用ください。
60年代にYankee社が販売していた乗用車用のミラーはどことなく航空デザインが取り入れられておりスタイリッシュな仕上がりでカッコいいです。
その後プラスチック成型技術や加工品質の向上により、後付け別体式のライトはバンパー埋め込み式へと変わり、ボンネットミラーはプラスチックボディーのドアミラーへと変貌をとげ、Yankee社の生産するアクセサリーの需要は薄れ、1983年にライバル社でもあったR.E.Dietzに吸収合併という形で68年の生涯を終える事となりました。